カテゴリー : 不妊・婦人科の症例集 30代後半 二人目不妊 男性不妊

産後からの体調悪化、二人目不妊・男性不妊(35歳出産)

概要

第一子を出産後の養生がなかなかできず、授乳、子育てで一段と疲れがでてしまい、なかなか回復できなかった症例です。奥様の体調を整えることにくわえ、ご主人もご一緒に通院なさりお二人での養生が無事の自然妊娠出産につながった症例です。

(この症例の弁証論治→二人目不妊 体外受精 男性不妊 産後 断乳 疲れ 風邪を引きやすい
【case:0190】

ご相談内容

第一子は、妊娠を希望して割合と早く授かりましたが、その出産、子育て、授乳と続く日々になかなか体調が回復せず、二人目の子供が授かりません。3年ほど前から自分たちでタイミングをあわせています。

また、1年半ほど前から 病院でのタイミング指導や人工授精を受けているが、なかなか妊娠しない状態です。第一子のときにはこのタイミング指導を1回うけただけで妊娠しました。

不妊治療のクリニックでは、ドクターから強く「ご主人の精子の状態も、顕微授精レベルのひどさだ! 一刻も早く体外受精をするしか方法はない」と断言されてしまっています。そのドクターのすすめで、生理を整えて体外受精にステップアップをするしかないのかということで薬を飲み始めましたが、気持ちがついて行かない感じで、とても迷っています。

どうしたらいいのでしょうか?

東洋医学的診立て

第一子の時に妊娠した方法ではなかなか妊娠しないということですね。ドクターのアドバイスも、早めのステップアップをということで、そういった選択もありだとは思います。

しかしながら、現時点で全体の体調が悪いということは、そのこと自体で「二人目不妊」につながっている可能性が高いと思います。ドクターのアドバイスももっともなことと思いますので、半年ほどしっかりと体調アップのために養生し、それでも妊娠が成立しない場合には、ココロを決めてステップアップするのもよいかと思います。

二人目不妊の場合は、第一子妊娠のときぐらいまで体調を回復させることで、第一子と同じ方法で妊娠なさる方は非常に多いです。また第一子の妊娠中の経過が少し不安定でしたね。妊娠の初期にしっかりとお体の手入れをし、大きな胎盤を作るようにしていくことが、妊娠中の経過をよくし、無事の出産にもつながります。

また、ご主人の事も気になりますね。第一子が自然妊娠で成立していますので、ご主人も養生の手を入れられることで、十分自然妊娠が望めるレベルに回復する可能性はあると思います。

一緒にがんばっていきましょうね。

東洋医学的弁証論治
弁証:腎虚
論治:補腎

治療方針:補腎で産後の腎気の弱りをまずは回復させたい。

生理前のきつい肝鬱気逆は、腎の根をしっかりさせることで徐々に治まってくるようにしたい。ただ生理前にあまり肝鬱気逆がきつい時には少し理気することも考えたい。

補腎と共に肺気も立てることで、肝気を収める華蓋としての役割を果たせるようにもしたい。

治療経過

初診より週に1度の鍼灸治療、自宅での温灸お灸養生を続ける。
16診三ヶ月ほどで自然妊娠
第一子の時が妊娠六ヶ月から頚管長が短くなり切迫早産気味だったのが気になると言うことで鍼灸治療の頻度をあげる。

第一子の妊娠時には途中から安静入院となり妊娠中もほとんど胎動が感じられないという厳しい状況が続いたが、今回の妊娠は非常に安定しており、「胎動ってこんなにすごいんだ、赤ちゃんってこんなに動くんですねえ」という奥様の言葉が印象的でした。

無事のご出産、おめでとうございます。

あとがき

「ドクターは、自然妊娠は絶対に無理とおっしゃり、精子の運動率も下がる一方で、私も自然妊娠は無理かも・・・とココロのどこかで思い始めていました。本当に体調がよくなることで妊娠ってできるんですねえ」

そう仰っていたのがとても印象的でした。

今回の妊娠では途中で入院などのトラブルもなく、出産もスムーズ。助産師さんが赤ちゃんを取り出したときに「立派な臍の緒!」と仰ってくださったとのこと。お母さんの努力のたまものだと思います。