鍼灸重宝記:

打鍼の手法

打鍼は深く刺してはいけません。そもそも身体というものは、栄衛が調和している ことが一番大切なことです。鍼経がいうところには、浮気の経に隨い運ばれるものを衛気といいます。精気の経に従ってめぐるものを栄気といいます。気は血道の外を浮いて軽くめぐるものです。血は筋の底を流れめぐるものです。

気は陽、衛です。血は陰、栄です。気は外をめぐって肌肉をあたため、血は筋の内 をながれて肌膚を潤します。このことが打鍼が太い鍼を槌にてうつことにより、栄衛をうごかして骨髄へ達する理由になります。