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二つの生命、胎児と母体 – 不妊!大作戦(8-2)

女性の中に生じた一陰と、男性からもたらされた陽気のしずくの交流によって、一つの生命が誕生します。この生命の交わりは、卵管膨大部でおこり、卵管の中を旅をし、子宮にふんわりと着床します。

着床する前までは、お母さん側の生命と、胚である赤ちゃんの生命は二つの生命です。 この段階では、それぞれの生命力を高めることが大事です。

着床することで、小さな生命は母との生命と直接つながり、ここから妊婦としての母、胎児としての赤ちゃんの生命の交流がはじまります。お母さんのひとくくりの生命の中に、赤ちゃんの生命が根を下ろし、お母さんの血流を通じ、ダイレクトに生命力をはぐくんでいくわけです。お母さんと赤ちゃんは、ひとつの生命なのです。

妊娠中の赤ちゃん(胎児)は、このように、お母さんの子宮内膜にしっかりと根を下ろし、お母さんの血流を通じ、ダイレクトに生命力を分け与えられる存在です。お母さんの状態が赤ちゃんの生命に直結しています。お母さんの状態がいかに大事か理解できると思います。

お母さんの、生命力の土台である腎気を充実させ、子宮を養う経絡である任衝脉を充実させることが、胎児の生命力にとってとても重要なことです。お母さんの生命力の充実がそのまま胎児の生命力の充実へとつながりますし、お母さんがもし不安定な状態でしたら、それもそのまま赤ちゃんの状態へとつながります。

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私の両方の手のひらを包み込むようにしてあてると、すっぽりと入る大きさの 子宮のなかに強い存在感のある赤ちゃんの存在を感じる週数です。 ご自身でもはっきりと子宮の大きさを自覚されるころだと思います。 胎動を感じ始め、赤ちゃんのしっかりとした存在感を感じますね。

おなかはまだまだ小さいのですが、身体全体への負担ははっきりと大きくなってきます。 身体が眠たいようでしたら、なるべく横になって休んでくださいね。

筋腫などがあったり、少し年齢高めの妊婦さんは、おなかの張りに注意しましょう。 おなかがさほど大きくないので、無理をしがちですが、おなかの張りが大きい方は 冷えないように、疲れすぎないように注意しましょう。ぐっと張ってしまい痛みもあるときは身体を横たえて暖めた毛布や湯たんぽなどを入れて休みましょう。 それでも張りが取れないときは治療にいらしてくださいね。

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だいぶ赤ちゃんが大きくなってきました。 1キロ近くなり、妊婦さんらしくなってくるころですね。 そろそろご自身でおこなう棒灸もやりにくくなってくるころだと思います。 身体が冷えてしまったなと思うときには、腰湯や足湯がいいでしょう。また乾燥機などでバスタオルを暖め腰やおなかにあててもいいでしょう。

おなかの張りが少なく元気な方にとっては、 妊婦らしく楽しめる時期です。 人生に赤ちゃんとひとつの時間はほんの少し、 楽しんでいただければと思うのです。

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「うわーポンポコ!」まあるいいかにも赤ちゃんが入っているぞという おなかを見た瞬間に出てきた言葉です。