カテゴリー : 不妊・婦人科の症例集 40代 二人目不妊

20回以上の採卵周期、二人目出産(44歳出産)

概要

第一子は38歳のときの一回目の体外受精にて妊娠出産。続いての第二子は、凍結胚を移植したものの化学流産を繰り返し妊娠出来ず。42歳にてビッグママ治療室再初診。卵の質の改善で、妊娠出産へとつながった。

(この症例の弁証論治→HR周期移植で二人目出産44才 弁証論治
【case:0155】

ご相談内容

一人目は1回目の体外受精でスムーズに妊娠ー出産しました。もともと、自然妊娠の経験があり、タイミング、人工授精を鍼灸治療を並用しながら1年ほど取り組んできました。しかしながら上手く行かず、たった1回の体外受精で解決しました。私の不妊は『キャッチアップできないこと』が最大の問題であったと思われました。

そして、二人目の妊娠に向けて挑戦を始めました。凍結胚があるので、これで妊娠出来ると思い、胚移植して貰いました。妊娠反応が出るものの残念ながら流産。その後、何度か採卵を繰り返していますが、1回ごとにFSHがあがり、着床の数字も小さくなってしまうという悪循環が続いてしまっています。

どうしても二人目を授かりたいです。どのように取り組んだらよいのでしょうか?

東洋医学的診立て

第二子の不妊治療が上手く行かないというご相談ですね。第一子の時もいろいろと頑張って身体作りをされ、無事に一回目の体外受精で妊娠、出産につながったことは非常によかったなあと思います。そののち、自然妊娠なさり、体外受精をすると化学流産になってしまうものの、妊娠をなさるということは、「妊娠する力」はお持ちであると思います。

また、第一子の時には確かに一回目の体外受精にて妊娠出産されているのでキャッチアップ障害も不妊の原因に含まれるのではと思います。しかしながら、自然妊娠をなさっていること、そして着床はするものの継続しないと言う状況は、キャッチアップだけが不妊の原因ではなく、子宮の血流や卵そのものの質の問題も大きいと思われます。食事や睡眠を含めての身体作りが求められます。

もともとのお身体状態が多少不安定であることと、子育てや小さいお子さんをかかえての遠方までの不妊治療は大変だったと思います。そういった疲労や年齢的な要因が、不妊治療をなさるも、だんだん卵巣機能が低下していき、よい卵がとれないという状況を生んでいるのかと思います。

食事も含めて、しっかりと身体作りをして、あせらず出来ることをしていきましょう。がんばってみましょうね。

東洋医学的弁証論治
弁証:風邪の内陥 腎虚を中心とする気虚 心陰虚
論治:疎風散寒 益気補腎
治療方針:腎気をたて、肺気を補い風邪の内陥を取り去る。腎気を救い、全身の気虚を補う。心気は不安定だが、腎気の弱りと連動して症状が出現し、症状自体は問題とならないので、心気自体は問題とせず、腎気を補うことや、心気を直接的に不安定にさせる肝気のコントロールをご自身の養生も含めお願いする。